コラム
中古マンションリノベとは?メリットとデメリット
こんにちは。
地元豊橋、豊川で増改築リフォーム専門店を営んでいるありがとうの家です。
住宅購入で、中古マンションを購入するときの選択肢の1つとなるのが、中古マンションリノベです。
この中古マンションリノベとは、具体的にどのようなものなのでしょうか。
リフォームとの違いや、中古マンションリノベのメリットとデメリットについても、詳しくご紹介します。
1.中古マンションリノベとは
中古マンションリノベとは、中古マンションをリノベーションすることです。
リノベーションとは、老朽化した部分を修正するという意味ではなく、間取りや内装、外装などを変更して価値を向上させることです。
例えば、キッチンとダイニングを仕切る壁をなくして開放的な空間にしたり、壁紙などを変えて部屋のデザインを一新したりすることがあげられます。
他にも、キッチンなどをグレードの高い設備に変更することも、リノベーションになります。
2.リノベーションとリフォームの違い
リノベーションとリフォームの違いは、曖昧な部分もありますが、基本的にはその目的によって分けられます。
建物の老朽化による改修で、改修後の性能が新築と同等かそれ以下の場合はリフォームです。
一方で、改修後に新築以上の性能になる場合には、リノベーションとなります。
工事の規模を比べてみると、リフォームよりリノベーションの方が、大規模な改修になることが多いです。
なお、オフィスビルを住宅に改修するような、用途の変更をともなう場合は、コンバージョンとよばれることもあります。
3.中古マンションリノベのメリット
中古マンションを購入して、リノベーションする場合のメリットを、6つご紹介します。
3-1.費用をおさえられる
新築マンションは、新築というだけで割高な価格になっていることがあります。
また、首都圏でマンションを購入する場合、新築に比べて中古の方が、平均で4割ほど安く購入できます。
例えば、新築マンションを5,000万円とした場合、中古マンションは3,000万円で購入できるのです。
この中古マンションを1,000万円をかけてリノベーションしたとしても、新築マンションを購入するより1,000万円も費用をおさえることができます。
3-2.物件が豊富
好立地な土地には、すでにマンションが建っており、好立地な新築マンションとなると物件が限られてしまいます。
また、良い物件があったとしても、予算内におさまらないということもあるでしょう。
一方で、中古マンションの場合は価格がおさえられるため、予算や条件に合う物件が豊富にあり、選択肢が広がります。
3-3.間取りが変えられる
新築マンションの場合は、すでに決まっている間取りから選択するしかありませんが、中古マンションの場合は、元の間取りを変更することができます。
例えば、壁で仕切られた2つの部屋の壁をなくし、大きな1つの部屋にするなど、住む人のライフスタイルや家族構成に合わせて、自由に間取りを変えられます。
3-4.自分好みの空間にできる
リノベーションでは、間取りを変えられることに加え、デザインや設備を変えて、自分好みの空間を造り出すことができます。
例えば、壁紙や設備を自分好みの配色やデザインにしたり、キッチンをグレードアップしたりもできます。
また、キッチンには費用をかけて、その分、浴室の費用をおさえるといったような、費用の配分も自由に決められます。
3-5.価値が下がりにくい
中古マンションは、新築〜築20年ごろまでは、年々価格が下がっていきますが、築20年を境に価格があまり下がらなくなります。
特に新築マンションは、新築ということに高い価値がついているため、どんなに新築のようにきれいな状態でも、一度住んでしまうと価格は大きく下がります。
一方で、築20年前後で購入した中古マンションは、その後あまり価格が下がらないため、売却する場合でも購入価格との間に大きな差は生まれません。
また、リノベーション済みの中古マンションは、リノベーションしていない同じマンションと比べて、売りやすい傾向にあります。
3-6.周辺環境を事前に確認できる
新築マンションの場合、購入を決めるときには他の住民がどんな人たちなのか、隣人がどんな人なのかは分かりません。
また実際に住んでみて、住みにくさを感じた場合でも、簡単に引っ越すことはできません。
一方で中古マンションの場合は、すでに他の住民が暮らしているため、購入前にマンション内の雰囲気などを確認することができます。
4.中古マンションリノベのデメリット
中古マンションのリノベーションでは、事前にしっかりおさえておきたいデメリットもあります。
4-1.ローンの金利が高い
中古マンションを購入してリノベーションする場合、リノベーション費用を住宅ローンに組み込めない場合があります。
この場合には、リノベーション費用に関してリフォームローンを組むことになりますが、この金利は住宅ローンの2倍以上にもなります。
またリフォームローンでは変動金利の商品が多いため、なるべく住宅ローンに組み込める商品を探す必要があります。
4-2.慎重な物件選びが必要
中古マンションのリノベーションができるのは、住居スペースとなる占有部分に限られ、外の廊下などの共有部分はリノベーションできません。
またマンションの構造は、ラーメン構造と壁式構造に分けられ、壁式構造の場合はラーメン構造のように大幅な間取り変更ができません。
さらにマンションの管理規約によっては、使える床材が決められていたり、工事可能な期間や曜日、時間帯が決められていたりすることもあります。
中古マンションのリノベーションを考えている場合には、このような点もふまえて、物件を選ぶ必要があります。
4-3.住めるまでに時間がかかる
中古マンションをリノベーションする場合、工事が終わるまでは入居できないため、実際に住めるようになるまでに時間がかかります。
リノベーションの打ち合わせに1ヶ月、実際の工事に3ヶ月を要することもあり、余裕をもったスケジューリングが必要となります。
5.まとめ
中古マンションリノベとは、中古マンションをリノベーションすることで、リフォームとは少し違った意味合いになります。
老朽化した部分を改修するリフォームとは違い、プラスの価値を生み出すのがリノベーションです。
この中古マンションリノベには、費用をおさえつつ豊富な選択肢の中から物件を選べる、というメリットがあります。
他にも、中古マンションだからこそ、事前に周辺環境を確認できたり、自分好みの空間に造りかえられたりするというメリットもあります。
一方で、ローンに制限があったり、物件によってはリノベーションできる範囲が限られていたりするため、慎重に検討することが大切です。
(株)ありがとうの家 代表 塩川昌志(二級建築士)