コラム

和室を洋室にリフォームする際の注意点とは?

こんにちは。

地元豊橋、豊川で増改築リフォーム専門店を営んでいるありがとうの家です。

 

今回は、和室を洋室にリフォームする際の注意点についてまとめてみました。一口に和室を洋室にすると言っても、どこの何をどうするかによって注意点は異なります。一部をリフォームするのか、それとも部屋全体をリフォームするのか想像してみましょう。

 

 

畳をフローリングにリフォーム

和室を洋室にする場合、畳をフローリングにしたい方は多いと思います。このときの注意点としては、下地材の設置作業も必要になるということですね。畳をはがしてフローリングにすればいいという単純なリフォームではないからです。

 

作業が複雑化しているのは、畳の厚さが約40~50mmなのに対して、フローリングは約12mmほどの厚みしかないからです。この厚みの差を埋めるためには、隣の部屋との段差を調節したり、断熱材が入っていない場合を考慮したりする必要があります。

 

もともと畳の下に断熱材が入っていなかった場合でも、フローリングの方が畳より冷えるので、特に寒冷地は断熱材を入れて家の中の快適度を上げておいた方が良いでしょう。

 

また、フローリングは、柔らかく吸収力がある畳と違って防音性に劣ります。ですから、もし集合住宅であったり、2階に和室がある場合には下の階の人に迷惑にならないよう、フローリング材の選び方にもこだわらなければなりません。

 

フローリング材はピンキリですが、自分や周りの人たちが快適に過ごせるものを選べるよう、予算は多めに確保しておくことをおすすめします。

壁と天井のリフォーム

和室の壁と天井を洋風にリフォームしたいのであれば、一戸建てでは和室と洋室とで壁の構造が異なることを理解しておいた方が良いでしょう。

 

もし、床の間や欄間があるのであれば、柱を露出させているタイプの壁が多いはずです。そして、洋室は一般的には柱を見えなくさせているタイプが多いものです。

 

つまり、一戸建ての場合、和室を洋室にしようとするならば、壁の厚みを調整したり、耐火ボードを張ったりする作業が必要になるのです。

 

同じ和室でも、マンションなどの集合住宅の場合は洋室を同じ作りになっていることが多いため、一戸建ての和室を洋室に変えるよりも費用がかからないという特徴があります。

押入れをクローゼットにリフォーム

和室の収納と言えば押し入れですが、洋室にリフォームするなら押し入れはクローゼットにするのが一般的です。

 

作業の工程は、まず襖を取り除いて扉材を付け、内側に仕切り材を付けることになります。大きさによって費用は異なりますが、せっかくリフォームするのであれば収納スペースを多く取りたいという要望がある場合には、より大きなウォークインクローゼットにすることも考えてみると良いでしょう。

 

あとは一般的な洋室のクローゼットのように、引き戸にして場所を取らない構造にするか、クローゼットの扉を折り畳み式にしてみるか、好みに合わせていろいろ検討できます。

 

押し入れがカビてしまいがちだったなどの問題がある場合には、リフォームの際に加えて床材や断熱材を補強することもあります。この工程によって結露を防ぐことができ、長期間にわたって収納するものも安心して使えるようになります。

襖を洋室建具にリフォーム

和室の特徴と言えば襖ですよね。洋室にしたいなら、洋室建具にリフォームしないとデザイン的にアンマッチになってしまいます。

 

引き戸にしたい場合、一般的には襖と建具を交換するだけでOKです。しかし、開き戸にしたい場合には追加で隣の部屋や、廊下との段差を埋める工事も必要になってきます。

 

引き戸か開き戸かどちらにしようか迷っている場合は、部屋の間取りとの相性や、予算に合わせて検討してみましょう。引き戸ならリフォーム代は安くなり、ドアを開閉する際に場所を取りません。しかし、一方で開き戸の方が他の洋室と相性が良かったり、デザイン的にも勝っていたりすることもあります。ここは各家庭によって判断は異なるでしょう。

和室全体を洋室にリフォーム

和室全体を洋室にリフォームしたいのであれば、前述したようなリフォームをすべて行うことになります。加えて、カーテンが欲しい場合にはカーテンレールの設置も必要になってきますね。当然後でカーテンも購入しなければいけませんし、家具も洋風なものを選ぶ必要が出てきます。

 

和室と洋室はデザイン上部屋が壁などで分かれていることも多いので、洋室にした際に仕切りを取り払って大きな部屋にしたいなら、その要望もリフォーム業者に伝えておきましょう。壁を取り払っても耐震強度は満足に得られるのか、風通しを良くした分、冷暖房の費用がかかってしまうことは許容範囲なのかなど、考えておくことはたくさんあります。

まとめ

さて、和室を洋室にリフォームする際の注意点について見てきましたが、気づいた点はあったでしょうか。和室を丸っと洋室に変える際には、それぞれ床材や扉、壁と天井など、気にしなければならない点があります。要望を伝えればリフォーム業者が丁寧に説明をおこなってくれますが、素人であっても最低限の知識を付けておけば説明時に困ることはないでしょう。希望通りの洋室になるよう、できるだけ要望は具体的に考えておくことをおすすめします。

(株)ありがとうの家 代表 塩川昌志(二級建築士)