コラム
失敗しない外壁塗装の業者の選び方
こんにちは。地元豊橋、豊川で増改築リフォーム専門店を営んでいるありがとうの家です。
10年に1度の外壁塗装は、どの業者に頼むのかによって、その後の持ちが大きく変わるといっても過言ではありません。
塗装したすぐは、どんな塗料でどのように塗装しても違いがあまり分かりませんが、数年後には目に見えて差が出てきます。
今回は、そんな外壁塗装で重要な業者選びについて、おさえておきたいポイントをご紹介します。
1.外壁塗装の業者を選ぶポイント
外壁塗装では、外壁や雨どいなどの塗り替えを行いますが、ここでは依頼する業者を選ぶときのポイントをご紹介します。
1-1.建物をしっかり見て診断してくれる
外壁塗装では、劣化している箇所は補修をしてから塗装しなければ、数年で傷み始めることもあります。
逆に、定期的に塗り替えをしている場合には塗装だけでも問題なく、この部分の診断が重要になります。
このため、建物をしっかり見た上で、補修の必要な箇所をきちんと説明してくれるような信頼できる業者へ依頼するようにしましょう。
総合的な診断と施工ができる外壁リフォーム専門店に依頼するのも一つの方法です。
1-2.長年の実績がある
何十年にもわたって営業しているような、実績のある会社へ依頼する方法も業者選びでは有効です。
長く営業している分だけ顧客が多く、実績もたくさんあるため、実際の経験にもとづいた対応が可能であるといえます。
また、最近ではホームページに実績が掲載されていることも多いので、そちらも確認してみると良いでしょう。
1-3.下地処理にも力を入れている
外壁塗装のトラブルやクレームで多いのが、下地処理によるものです。
塗装する箇所が傷んでいるにもかかわらず、そのまま塗装を行うなど、下地処理を怠ると数年で剥げたり色あせたりしてしまいます。
下地処理をきちんとするかどうかで、持ちが大きく変わってくるため、この点も注意しておきましょう。
1-4.近隣への配慮がある
着工前や工事中、工事完了後の近隣への挨拶や飛散防止ネットの設置など、近隣への配慮があるのかも業者選びでは大切なポイントです。
緊急時に備えて足場に業者の連絡先を表示するのはもちろん、作業後には毎回、現場を清掃してくれるような業者もあります。
2.見積もりで確認すべきポイント
外壁塗装は、どこに依頼するのかだけでなく、建物の状況、工法、材料によっても費用が変わるため、適正価格の判断がむずかしいものです。
そこで、見積もりをとったら確認してほしいポイントをご紹介します。
2-1.シリコン樹脂塗料の種類
シリコン樹脂塗料には、水性と油性、1液と2液、という種類があります。
小さい子どもやお年寄りがいる場合などは、臭いの少ない水性がおすすめで、油性は少しでも長くツヤを保ちたい場合におすすめです。
また、費用が安いのは1液ですが、持ちを重視したい場合には、費用はかかりますが2液を選ぶと良いでしょう。
2-2.塗り回数と錆止め塗料の有無
塗料の塗り回数は、下塗り、中塗り、上塗りの三度塗りが基本です。
多くの業者で使用されている大手塗料メーカーの塗料では、三度塗りで最大限の耐久性が発揮されるように設計されています。
なお、雨どいなどの付帯部分には下塗りは不要、という業者も中にはありますが、付帯部分であっても下塗りは必要です。
また、金属が使用されている箇所へ塗装する場合には、錆止め塗料が使われているかも確認しておきましょう。
2-3.足場代と飛散防止ネットの有無
足場代は、1㎡あたり600円〜800円が相場といわれています。
足場代が無料になることはまずないため、足場代が無料といわれた場合には、他の部分に上乗せされているかもしれません。
また、近隣への配慮として重要な飛散防止ネットが見積もりに入っているかどうかも確認しておきましょう。
飛散防止ネットの相場は、1㎡あたり100円〜200円程度です。
2-4.コーキング工事の方法
コーキング工事が必要な場合には、増し打ちと打ち換えのどちらになっているかも確認しましょう。
増し打ちは、現状のコーキングの上から打つ方法で、打ち替えは、現状のコーキングを取り除いてから新しく打つ方法です。
築年数や劣化の程度次第では、費用を抑えられる増し打ちを選びます。
ただ、打ち替えの方が耐久性に優れているため、費用はかかりますが可能であれば打ち替えを選ぶことをおすすめします。
3.外壁塗装の流れ
外壁塗装は、以下のような流れで行います。
①カラーシミュレーションなどを使った色決め
②着工日が決まったら粗品を用意して近隣へ挨拶回り
③足場と飛散防止ネットを設置
④必要に応じてコーキング工事を行う(3日~5日ほどかけてコーキングをしっかりと乾燥させる)
⑤塗装する箇所以外に傷みがあれば必要に応じて補修
⑥塗装前に高圧洗浄でしっかりと洗浄
⑦汚れてはいけない箇所をマスキングテープで養生
⑧軒天の塗装
⑨外壁の下塗り・中塗り・上塗り
⑩付帯部分の塗装
⑪職人や担当者などによる最終点検
⑫足場の解体
⑬完成
4.まとめ
外壁塗装の業者選びでは、正しい知識を持っていて、必要な施行を提案してくれる業者なのかを見分けなければなりません。
そのためには、ホームページで実績や方針を確認するだけでなく、出された見積もりについてもしっかりと確認する必要があります。
見積もりの内容で分からない点があれば質問し、きちんと理解して納得した上で依頼するようにしましょう。
外壁塗装は、どのように施行するのかによって、その後の持ちが大きく変わってきます。
数年後に剥げたり色あせたりして後悔することのないよう、業者選びは慎重に行うようにしましょう。
(株)ありがとうの家 代表 塩川昌志(二級建築士)