コラム

ダイケンの和紙畳ってどんなもの?6つの特徴と張替えについて

こんにちは。

地元豊橋、豊川で増改築リフォーム専門店を営んでいるありがとうの家です。

 

畳の設置や張替えを検討しているものの、変色やお手入れの手間が気になる場合には、ダイケンの和紙畳がおすすめです。

ダイケンの和紙畳であれば、イ草でできた畳のさまざまな弱点をカバーしてくれます。

今回は、そんなダイケン和紙畳の特徴や張替えなどについて、詳しくご紹介します。

 

1.ダイケンの和紙畳とは

ダイケンの和紙畳とは、大建工業株式会社が販売している畳で、イ草の代わりに和紙を使ってできています。

1989年に、イ草に代わる畳の開発をスタートさせてから研究を重ね、1996年に現在の和紙畳が誕生しました。

この畳は、イ草の代わりに機械すき和紙を使い、それをひも状の「こより」にして樹脂でコーティングし、交互に編み込んでいます。

これによって、イ草独自の外観やクッション性のほか、湿気を吸収したり放散したりする吸放湿性能などが再現されています。

2.ダイケン和紙畳の特徴

ダイケンの和紙畳は、イ草の畳を再現してつくられていますが、イ草の畳にはない優れた点も多くあります。

この優れた6つの特徴について、具体的な数値も交えて詳しくご紹介します。

2-1.カビの発生とダニの増殖を防ぐ

ダイケンの和紙畳は、イ草の畳に比べてカビの発生やダニの増殖を、ごくわずかに抑えられます。

気温28℃、湿度97%でカビを28日間培養した実験では、ダイケン和紙畳にほとんどカビが発生していないのに対し、イ草の畳にはびっしりと黒いカビが発生しています。

なおカビが発生すると、それをエサにアレルギーのもととなるコナダニが増殖し、コナダニをエサに人を刺すツメダ二が増殖してしまいます。

2-2.変色しにくい

ダイケンの和紙畳は日焼けに強く、変色しにくいので、美しい見た目を長く保てるのが特徴です。

約2年間分の紫外線を照射する実験では、ダイケン和紙畳の見た目がほとんど変わっていないのに対し、イ草の畳には明らかな変色が起こっています。

またこの結果を数値で見ても、ダイケン和紙畳の方が10倍以上高性能だという結果になっています。

2-3.優れた撥水性

ダイケンの和紙畳には、樹脂コーティングがされているため、撥水性に優れています。

イ草の畳の場合、コーヒーをこぼすと拭き取ってもシミが残ってしまいます。

しかしダイケンの和紙畳であれば、さっと拭き取るだけで、元どおりのきれいな状態に戻ります。

2-4.優れた耐久性

ダイケンの和紙畳は耐久性にも優れており、その強さはイ草の畳の3倍です。

このため、イ草の畳であれば約3年ごとにメンテナンスが必要となるところを、10年に1回のメンテナンスで済みます。

このため、ダイケン和紙畳の方が購入価格は高くとも、メンテナンスの頻度が少ないため、最終的なコストは低くなります。

例えば6帖ほどの部屋の場合、購入時にはダイケン和紙畳の方が4万円ほど高くなりますが、メンテナンス費用も含めた20年後の総費用は、ダイケン和紙畳の方が9万円ほど安くなります。

なお実際に行われた耐摩耗性試験でも、イ草の畳だけが明らかに傷んでいます。

また数値で見た場合にも、ダイケン和紙畳の方が約3倍ほど高性能だという結果になっています。

2-5.抗菌仕様

ダイケンの和紙畳は抗菌仕様で、全品目がSEKマーク認証製品となっています。

SEKマークとは、一般社団法人繊維評価技術協議会が、一定基準を満たした高機能性繊維製品に付与しているマークです。

また抗菌性試験では、18時間後の特定の菌数が、標準布に比べて99%以上も減少しています。

2-6.カラーやデザインが豊富

イ草の畳に比べて、ダイケンの和紙畳はカラーバリエーションが豊富です。

畳本来の色合いをはじめ、鮮やかなブルーやピンクなど、20種類以上のカラーがあります。

またデザインも豊富で、ストライプや市松模様など、10種類以上のデザインが取り揃えられています。

3.ダイケン和紙畳への張替え費用

イ草の畳からダイケン和紙畳へ張替える場合には、新調と表替えの2つの方法があります。

新調は、今ある畳を廃棄して新たな畳と入れ替える方法で、表替えは、畳床をそのまま使用して表部分と縁を付け替える方法です。

ダイケンのオフィシャルショップでは6帖の場合、縁付きの新調は税込124,200円〜、縁なしの新調は税込227,040円〜となっています。

また、同ショップで6帖分の表替えをすると、税込77,100円〜になります。

4.ダイケンの和紙畳はフローリングにも対応

ダイケンの和紙畳には置敷きタイプもあり、フローリングの上に置いて使用することもできます。

裏面には防滑シートがついているため横ズレしにくく、手軽に畳の空間をつくることができます。

厚みも13mmと薄型なので、つまずきを防止できるほか、収納時にも場所をとりません。

さらに敷き込みタイプもあり、こちらはフローリングと同じ厚みなので、下地の落とし込みが不要となり施工が簡単です。

また、この敷き込みタイプには、床暖房に対応している製品もあります。

5.まとめ

ダイケンの和紙畳は、長年の研究によりイ草の畳の弱点をカバーした製品です。

カビの発生を防ぐことでダニの増殖を抑制し、樹脂コーティングによって優れた撥水性を持っています。

また、変色しにくい上に抗菌仕様で、耐久性にも優れているため、メンテナンスの頻度も10年に1回で済みます。

さらに、イ草の畳に比べてカラーやデザインが豊富で、鮮やかなブルーやピンクの畳もあります。

なお、イ草の畳から張り替える場合の費用は約70,000円〜220,000円で、新調か表替えかによって異なります。

現在がフローリングの場合でも、置敷きタイプや、フローリングと同じ厚みの敷き込みタイプで対応が可能です。

床暖房に対応した製品もあるので、どんな建物にも取り入れやすい畳になっています。

(株)ありがとうの家 代表 塩川昌志(二級建築士)