コラム
フロアタイルのメリットとデメリットを徹底解説
こんにちは。
地元豊橋、豊川で増改築リフォーム専門店を営んでいるありがとうの家です。
傷んできたフローリングをきれいにしたい場合や、模様替えをしたい場合におすすめなのが、フロアタイルという床材です。
比較的安価で素人でも扱いやすく、DIYユーザーからも人気の高いフロアタイルについて、メリットとデメリットをご紹介します。
1.フロアタイルとは
フロアタイルとは、薄いタイル状の床材で、その多くがポリ塩化ビニルでできています。
フロアタイルは、同じくポリ塩化ビニルでできているクッションフロアと並んで、DIYユーザーからも人気の高い床材です。
クッションフロアは、大きな1枚のシート状になったものを貼りつけるのに対し、フロアタイルはタイル状のものを組み合わせていきます。
またフロアタイルは厚み約2.5mmと薄くて硬いのに比べ、クッションフロアのはクッション性のある床材です。
2.フロアタイルのメリット
たくさんあるフロアタイルのメリットについて、項目ごとに詳しくご紹介します。
2-1.リアルで豊富なデザイン
フロアタイルはデザインが豊富で、木目調や石目調だけでなく、レザー調や畳調などもあり、カラーや柄もさまざまです。
また、木目に合わせた凸凹や、石目に合わせたツヤ感、その他ざらつきなどの質感も細かく再現されています。
このデザイン性の高さや質感のリアルさは、クッションフロアよりも優れているポイントです。
2-2.耐久性が高い
フロアタイルはキズに強く耐久性が高いため、土足の床にも対応しており、玄関先などにも使用できます。
またクッションフロアは柔らかく、重いものをのせると凹みができるのに対し、フロアタイルには硬さがあるため、重いものをのせても凹みません。
さらにフロアタイルは、耐水性のあるポリ塩化ビニルでできているので、洗面やキッチンなどの水まわりにも使用できます。
2-3.価格が安い
通常のフローリングに比べて、価格が安いのも魅力の一つで、6畳を張り替えた場合の費用は50,000円〜100,000円です。
一方で、フローリングを同じく6畳分張り替えた場合には100,000円〜150,000円かかるので、フロアタイルの方が3割〜5割ほど安いことになります。
なお、これよりさらに安いのがクッションフロアで、フロアタイルよりも1割〜2割ほど安い価格で張り替えができます。
2-4.手入れしやすい
フロアタイルは耐水性があるため、手入れがしやすいのもメリットの一つです。
水や油がこぼれても、それらを弾いてくれるため、さっと拭き取るだけできれいになります。
落ちにくい汚れであれば、中性洗剤を使用することで、きれいに汚れを落とせます。
また、クッションフロアのような大きなシート状ではなく、タイル状になっているので、汚れたところを一部だけ張り替えることも可能です。
さらに、天然素材のフローリングに必要なワックスがけも、フロアタイルであれば必要ないので、メンテナンスの手間もかかりません。
2-5.既存の床に重ねて貼れる
フロアタイルは、今ある床の上から重ねて貼ることもでき、重ねて貼ることで張り替えるよりも短時間かつ簡単に施工ができます。
また、プロへの依頼が必要な張り替えに比べて、DIYでできるのも人気となっている理由の一つで、タイル状のため素人でも貼りやすくなっています。
ただし、可能であればプロへ依頼した方が仕上がりも美しく、失敗するリスクもありません。
3.フロアタイルのデメリット
フロアタイルのメリットだけでなく、デメリットについても、しっかり確認しておきましょう。
3-1.クッション性に欠ける
フロアタイルの硬さは、耐久性が高いという点でメリットになりますが、一方でデメリットにもなり得ます。
特にフロアタイルを室内に敷く場合には、素足で歩くと冷たさを感じたり、長時間座っていると硬さを感じたりします。
また硬い床は、足腰の悪い高齢者には不向きで、小さな子どもにとっても、転んだときにケガをするリスクがあります。
このようなデメリットをカバーするためには、フロアタイルの上にラグを敷くなどの対策が必要です。
3-2.熱に注意が必要
フロアタイルは、タバコのような熱のあるものに直接触れると、傷んでしまう可能性があります。
また熱によって膨張するため、床暖房のついている床には、床暖房に対応したフロアタイルを選ぶようにしましょう。
なお、タバコの熱にも耐えられる、耐熱加工の施されたフロアタイルも販売されています。
3-3.つなぎ目から水が侵入する
フロアタイルは耐水性のある床材ですが、タイル状のものを組み合わせているため、そのつなぎ目から水が侵入する可能性があります。
つなぎ目から水が侵入すると、フロアタイルを貼り付けているボンドが、はがれてしまう原因となります。
これを防ぐためには、吸着タイプのフロアタイルや、耐水性のボンドを使用すると良いでしょう。
また、サネとよばれる床材同士をつなぎ合わせるための、凸凹がついたフロアタイルを使用するのも一つの方法です。
3-4.遮音性がない
フロアタイルは、厚みがなく薄いため、遮音性がないという点もデメリットです。
なおマンションの場合には、管理規約で指定された床材に当てはまらない可能性があるので、事前に確認する必要があります。
ただし、既存の床に重ねて貼る場合には、この遮音性についてはあまり気にする必要はないでしょう。
4.まとめ
フロアタイルは、ポリ塩化ビニルでできた床材で、厚みが薄くタイル状になっているのが特徴です。
リアルなデザインで豊富なカラーや柄があり、耐水性も兼ね備えています。
このため手入れがしやすく、パネル状になっていることで、一部の張り替えも可能です。
また、硬さがあるのでキズがつきにくい上、フローリングよりも価格が安く、既存の床に重ねて貼れるのもメリットです。
一方で厚みが薄いため、触れたときに冷たさを感じたり、遮音性に欠けていたりもします。
さらに、つなぎ目から水が侵入したり熱に弱かったりもしますが、サネや耐熱加工のあるフロアタイルを選ぶことで解決できます。
(株)ありがとうの家 代表 塩川昌志(二級建築士)